SEOの為のコンテンツ追加の方向性
2012年度はGoogleからの警告メッセージに始まり、パンダアップデートやペンギンアップデートの実施・更新などが頻発し、外部リンク面・コンテンツ面双方での評価が見直された年であった。2012年度は従来以上に” contents is king”が繰り返された年であり、本年2013年度は更にこのワードが重要視される年度になるだろう。
今回はSEO的な観点でコンテンツ追加を考える際に、どのように発想するのかを考えてみる。
コンテンツ追加を行う際は、まず最も大きな方向性として1)静的コンテンツ 2)動的コンテンツのどちらかに分かれる。静的コンテンツは更に自社発信型、ユーザーニーズ型に分けられ、動的コンテンツはユーザー投稿型と、構造改修型に分けられる。
静的コンテンツの追加
自社発信型コンテンツとはユーザーのニーズ調査を経て作成するコンテンツではなく、自社内で所有しているコンテンツや伝えたいメッセージ等からコンテンツを企画することである。お客様の声や事例紹介、季節ごとのセール情報などがこれに該当する。
ユーザーニーズ型コンテンツとは市場での検索ニーズやユーザーインタビュー、ソーシャルコミュニティで拡散された情報等、予めユーザーの情報需要が高いと判断できるコンテンツを追加することである。こちらに関してはユーザーの需要を収集するための判断軸さえ用意しておけば、アイデアベースではなくある程度仕組み化して追加するべきコンテンツを企画することが出来る。
静的コンテンツを追加する際に重要なことは、スポットでコンテンツを追加するのではなく、ある程度組織で追加のフローを仕組み化し、継続的にコンテンツ追加をする体制を作ることである。理由は静的コンテンツを単数追加して得られるトラフィックなど目に見えていて、作業を習慣化し蓄積することにより初めて効果が出てくるからである。
動的コンテンツの構築
成功させられれば非常に大きな効果を生むことができるのが動的コンテンツの構築である。コンテンツを生成するサイト構造を作ることが出来れば、SEOの効果をサイト全体にスケール化させることが出来る。
方向性は大きく1)CGM等の整備によるユーザー投稿型2)サイトの構造自体を変えて動的にコンテンツを生成させる構造改修型 の2つ存在する。
ユーザー投稿型に関してはAmazonや食べログ等のようにサイト自体をプラットフォーム化させ、それを利用するユーザー自身にコンテンツを投稿させることである。この仕組みが出来かつ利用するユーザーが多ければ、SEO的にも極めて強力な状態が出来上がる。但しユーザーがコンテンツを投稿するサイトは限られており、どのようなサイトでも取れる戦略ではないだろう。
構造改修型は比較的多くのサイトで実施することが出来る。例えばカテゴリの細分化や、DBから情報を抽出するセグメントの増加、会員向けコンテンツの外部公開等、比較的普遍的な方法論で実施することが出来る。デメリットとしてはサイト構造自体を変えてしまうため、実装にコストが掛るが、(これはSEO全般に言えることだが)実施前に定量的な効果が極めて見え辛い。
動的コンテンツの構築において重要なことは、比較的小さな作業からでも良いので取り敢えず実施してみることである。定量的な効果が見えないからと実施しないのでは、短期的にリスクは少ないが、長期的にサイトが停滞してしまう。取り敢えず何かしらの作業を行なってみて、効果が実感できた後に更に次の作業に進むと良いだろう。
今回のポイント
1.今後更にコンテンツの重要度が増していく。自社内でコンテンツを構築していくための戦略を練っていく必要がある。
2.静的コンテンツを追加する際は継続性が極めて重要である。継続してコンテンツを追加していける組織的な仕組みを構築する。
3.動的コンテンツを構築する場合には、まずは小さな作業からでも実施してみることが需要である。実施前に定量的な効果は見え辛く、かつコストが掛るため避けてしまいがちだが、どこかから取り組んでしまわないと長期的にサイトが発展しないリスクがある。