効果の低い施策はこれで終わり。SEOのクリティカルな改善点を見つける方法。
SEO的な観点で主にサイト内部を改善しようとした際に、どのように改善ポイントを見つけるだろうか。最も悪いのは”思いつき”で改善ポイントを考えることである。”思いつき”では顕在化されている問題点しか見つけることが出来ないし、改善の順序を見誤りインパクトが低く工数も掛る部分から改善していくことになる可能性もある。SEOの改善ポイントを効果的に見つけるためには、一定のルールを用いて網羅的にサイトを調査する必要がある。今回は効率的にSEOの改善ポイントの当たりを付けを行う手法を解説する。
1.サイトの構造を把握する
改善ポイントを見つけるためにまず行うことは、サイトの全体像を把握することである。今回はSEO視点での改善ポイントを洗い出す手法であるため、ここではサイトのインデックス構造を調査する。具体的にはサイトの全体的なインデックス数を把握して、そのディレクトリ単位の内訳を取得する。ディレクトリ毎のインデックス数を取得すると基本的には下記のようなデータが出来上がる。
※上記は基本的に「site:」のデータを取得しているため、インデックスの全体数と各ディレクトリ値に整合性が取れない可能性もある。しかし今回は改善項目の発見が目的なので、完全な整合性はあまり重要視してはいない。
上記のデータを取得することにより、サイトのインデックス状況を俯瞰的かつ網羅的に把握することが出来るようになる。サイトのインデックス構造がどのようになっているのか、インデックス数が多いディレクトリが何処なのかが分かるようになる。
2.ディレクトリ単位の訪問者数をマッピングする
1で取得したインデックス構造に、解析ツールから取得したディレクトリ単位の月間ランディングユーザー数をマッピングする。そうすると下記のようなデータが出来上がり集客効率の良いディレクトリが分かるようになる。
※オレンジは集客効率の良いと思われるディレクトリ
またランディングユーザー数からインデックス数を割ると、各ディレクトリの1ページあたりの流入数が分かるため、それを比較する。
例えば上記のケースではオレンジ色のディレクトリは月間で1ページ辺り35~33セッション流入が発生していることになる。
ポイントとして1)流入効率の良いディレクトリ 2)インデックス割合の高いディレクトリの優先順位を高くして改善内容を考えていく。例えば流入効率の良いディレクトリのコンテンツが静的な情報コンテンツであれば、それらを拡張できないかを考える。1ページ辺りの月間流入数も明確化できているため、ある程度定量的にコンテンツ増加時の効果も推定することが出来る。
上記調査のメリットとして、1)ディレクトリ毎のインデックス数を把握するため調査に漏れがないこと 2)最もインパクトの高い部分から優先的に改善内容を考えること が可能になる。但し構造の複雑なサイトではディレクトリ数が膨大すぎて適応できない場合がある。(例えば動的にディレクトリが生成される場合など)また極端に大規模なサイトでは「site:」のインデックス数が不適切な値になる場合も多い。
今回のポイント
1.”思いつき”で改善ポイントを考えてはならない。思いつきの改善は時間とコストを非効率に消費する可能性がある。
2.効率的にSEOを調査するためには、まずはインデックス構造を俯瞰的に把握する。インデックス構造を把握したら、そこにランディングユーザー数をマッピングして流入効率を調べる。
3.流入効率の良いディレクトリ、またインデックス数の多いディレクトリから優先順位を高くして改善する。