正道なSEOを実施する際の4つの方向性
ブラックハットSEOのリスクと効果が見合わなくなってきた今、多くの企業が正道なホワイトハットのSEO施策を実施しようとしている。
しかし正道なSEOはブラックハットSEOと比較して大きく特徴が異なり、綿密な分析や企画、多くのリソースを割いての実施が必要になるため、施策のシフトに悩んでいる企業は多いのではないかと思う。
今回は正道なSEOを実施する際の大きな4つの方向性を紹介したい。
基本的なSEO施策は4つの方向性がある
まずメジャーなSEO施策の方向性は4つに分かれる。
1)新しいコンテンツの構築 2)既存コンテンツや資産の改善・活用 3)流入後のCVRの向上 4)外部施策(ナチュラル)の強化 である。
全てを網羅しているわけではないが、メジャーな施策は上記の4つである。この4つの施策のどこに注力して実施していくかは、サイトの現状分析や現実的に利用可能なリソースの状態から戦略を立てていく必要がある。
1)新しいコンテンツの構築は、新規コンテンツを構築しユーザー獲得の裾野を広げていく方向性である。
競合調査や市場調査、ユーザーペルソナからコンテンツ案を企画しサイトに追加する。それにより幅広いユーザーニーズに対応することができ、ユーザーが検索した際の機会ロスを増やすことができる。
自社のビジネス的な強みやユーザー像をよく理解したうえで、コストと効果の兼ね合いから構築するコンテンツを決定していく必要がある。
2)既存コンテンツや資産の改善・活用は、現在自社の持っているリソースを最大限有効活用してSEOを実施していく方向性である。
現在のサイトの技術的改善やキーワード配置の改善等、既存コンテンツの改善により流入を増加させる。またここでの既存コンテンツはある程度広義の意味を持っており、社内にストックされているWEB化されていない情報の有効活用などの既存資産活用も該当する。
3)流入後のCVRの向上は、集客部分でははなくランディングしたユーザーの行動の最適化を実施していく方向性である。こちらは集客の増加ではなく、直帰率や滞在時間のパフォーマンス向上、またCV貢献ユーザー増加の観点で施策を実施していく。
4)外部施策(ナチュラル)の強化は、自社の強みやビジネスモデルを活用して最大限ナチュラルな外部リンクを獲得していく方向性である。
外部パートナーやグループサイトや、顧客や業界の別サイトなどから何とか外部リンクを集めることが出来ないか検討する。可能なサイトのリストアップや、現在のナチュラルな外部リンクの傾向から拡大可能か検討すると良いだろう。
SEOを実施していると一つの方向性に凝り固まって施策を実施してしまっているケースが多々みられる。それでは直ぐに施策に行き詰まり、別の方向性でポテンシャルの高い改善案がありながらも、限られた方向性の中で効果の低い改善ばかりを追うようになってしまうことがある。
一つの方向性で改善案が行き詰るようであれば、別の方向性にシフトさせてみて、よりインパクトの高い施策が出来ないか検討する。
例えば1)新しいコンテンツの構築 2)既存コンテンツや資産の改善・活用 4)外部施策(ナチュラル)の強化 等の集客向上施策をやりつくしたのであれば、それらの施策にこだわるよりは 3)流入後のCVRの向上にシフトさせた方がはるかに施策の費用対効果が高くなるケースがある。
重要なのは現在どの方向性に力を入れていて、他にどの方向性があるのかを俯瞰的に把握しておき、ケースバイケースでシフトさせていくことである。
今回のポイント
・SEOは大きく4つの方向性に分かれる。1)新しいコンテンツの構築 2)既存コンテンツや資産の改善・活用 3)流入後のCVRの向上 4)外部施策(ナチュラル)の強化 である。
・自社の現状分析からどの方向性が最も効果のポテンシャルが高いのかを分析し、SEOの戦略を立てるべきである。
・全ての方向性を俯瞰的に把握し、ケースバイケースで施策の方向性をシフトさせる。