SEOで陥りやすい3つの大きな問題
色々なサイトのSEOを分析していると、注意するべき問題の共通項が見えてくる。
例えば比較的良く発生するSEOの問題点は、以下の3つに分類される。
市場のニーズに対応できていない場合
1)市場のニーズに対応していない場合は、市場で良く検索されているキーワードを数百から数千程度リストアップし、ベンチマークしている競合と順位分布を比較すれば現状分析ができる。
1)市場のニーズに対応していない問題は更に1-1:ニーズがあるワードに対してのコンテンツカバー率が低い(コンテンツがない)または 1-2:カバー率は高いが競合より順位が劣っている の2つの問題に大別することが出来る。
カバー率が低い場合はコンテンツ不足が原因なので、市場で検索されているキーワードをセグメンテーションし、どのセグメントから狙っていくかの優先度を決めたあと、コンテンツを構築していく。
ここで重要なのはいかにコンテンツ構築の優先度を決めるかということである。検索ボリュームはもちろんのこと、本当に自社が勝ち得るコンテンツを作れるのか?そのコンテンツにユーザーが流入してビジネスの成果に貢献するのか?などを分析する必要がある。
順位が劣っている場合は、競合レベルまでコンテンツを強化できるか検討する。もし競合レベルまでにコンテンツの強化が困難だったり、ドメインなどの強さから勝てる見込みがなかったりするのであれば、選択と集中し、自社が比較的勝てる領域のみを狙っていくのも戦略の一つである。
サイト構造に技術的なボトルネックがある場合
2)サイト構造に技術的なボトルネックがある問題に関しては、多くの場合べストになるような構造をGoogleがアナウンスしているため、それに照らし合わせて分析するか専門家の助言を受ける必要がある。
筆者の経験上、技術的な要件の重要度が高い比較的大規模なサイトであれば、よほど綿密に整備されていない限り何か技術的な問題点が発生している場合が多い。
また比較的大規模なサイトであれば小さな技術的エラーが大きくクローラビリティを下げて、致命的なボトルネックになっている可能性があるので、しっかりと確認しておく必要がある。
流入後のパフォーマンスが悪い場合
3)流入後のパフォーマンスが悪いケースも多々見受けられる。この問題は更に3-1:CVに到達しないユーザーを流入させている 3-2:流入後のコンテンツに問題があることに分類される。
3-1:に関してはサイト内に保有するコンテンツ自体が、自社のターゲットユーザーではなかったり、短期的には効果が出にくい潜在層のユーザーに訴求してしまったりしている場合が多い。
後者の場合中長期な目的を見据えて実施しているのであれば問題ないが、例えば短期的な売上拡大を目的にして、潜在像に認知させるコンテンツを発信しているのであれば、戦略として間違った場所にリソース投下している。
3-2:に関しては一般的なサイト解析と同様に直帰率や滞在時間、CVへの貢献度により判断し改善していく必要があるだろう。
今回はSEOにおける大きな3つの良くある問題点を解説したが、重要なのは問題を正しく認識し、解決の優先度を明確に設定することである。問題となっていない部分を必死に改善しても、全体からみると改善のインパクトは極めて小さい。適切に問題を見極め、最適な順番で解決していく。
今回のポイント
・SEOで良く発生する問題が3つある。1)「市場のニーズ」に対応できていないこと 2)サイト構造に技術的なボトルネックが発生していること 3)流入後のパフォーマンスが悪いことである。
・自社サイトの問題を正しく認識し、最適な順番で解決していくようにしないと、インパクトの小さい改善に無駄にリソースを使ってしまうことになる。