SEO戦略を考える時に専門家が分析する3つの視点
SEO施策を自社サイトに行い競合に打ち勝っていくためには、どのような指標をもとに戦略を組み立てていけばいいのだろうか。
私がSEOの戦略を立てる場合は、1)サイトの規模 2)サイトの構造 3)サイトの成長性を競合、また自社の過去データと比較して現状分析し、SEOの目的や施策の規模感を考えていく。
1)サイト規模の比較
分析する場合はまずは大きな指標から入り、そこから分解して細分化していくのが一般的なアプローチである。そのためまずはサイトの規模(インデックス数)を競合他社と比較して、競合他社やその中央値と比較してどの程度差があるのかを明確化する。
競合他社が低品質なコンテンツを量産している可能性もあり、サイト規模が大きい=流入数が大きいわけではないが、サイト規模と流入数に相関関係は確実にある。例えば上記のように競合他社の中央値と自社サイトの間で大きくインデックス数に差がある場合は、サイトの構造等根本的な戦略に差がある可能性が高い。そのため次のフェーズではサイト構造を比較していく。
2)サイト構造の比較
競合他社のサイト構造を下記チャートのようにディレクトリベースで明確化する。ディレクトリ毎のインデックス数を網羅的に抽出し、各ディレクトリの合計値をサイト全体のインデックス数と近い値まで調査する。そしてインデックス数に占めるディレクトリ毎の内訳を出す。
※あくまでインデックス数ベースで算出しているため、データの整合性が合わなかったり、あるディレクトリのインデックス数がサイト全体と比較して大きく乖離している場合もあるが、ここはあくまで傾向を調査するためのものなので、多少の誤差は容認する。
上記を抽出することで競合がどのようなコンテンツを構築してサイト規模を拡大しているかが明確に分かる。例えばDBとの連携が強いサイトであれば複数の検索軸を持っていたり、CGMで継続的にコンテンツを増加させる構造を持っている場合がある。また静的コンテンツを継続的に増加させている可能性もある。サイト構造を分解ことにより競合の戦略を知り、自社の戦略に応用していくことができる。
3)サイト成長性の比較
次に見る指標はSEOの中長期的な成長性である。オーガニック検索からの流入数を年間単位で比較し、平均成長率を算出する。成長率が高ければサイトはSEO的にも継続的に成長させることが出来ており、逆の場合は戦略を考えなおした方がいい。
また過去の競合のサイト規模のデータなどをストックしているようであれば、下記のように競合サイトのn年間のサイト規模の平均成長率を比較する。それにより近年どの程度競合がSEOに力をいれてサイトを成長させてきたかが分かる。
今回の分析で重要な事は、競合のSEO戦略を知り、それを知った上で自社サイトの戦略を考えることだ。例えば競合と大きくサイト規模にて差がある場合は、戦術的な施策のみでは太刀打ちすることが出来ないため、より抜本的なサイト改善が必要になる。競合と自社を比較することにより、今後取り組んでいく戦略の方向性が明確になるのだ。
今回のポイント
1)SEOを分析する際はサイト規模、サイト構造、サイトの成長性を競合他社、または自社の過去と比較して分析する。
2)特に大きな視点であるサイト規模から調査し、そこから構造、成長性に降りていく。
3)競合と自社の差を正確に把握し、そこからSEOの戦略を考えていく必要がある。
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