GAの機能がどれだけ変わっても、普遍的なデータ分析のスキルがあれば問題ない。
最近GAの大幅な機能改善があり、また新機能を覚えなければならない。。と考えている方は多いのではないだろうか。
確かにGAが改善されるたびに新機能を理解するのは重要だが、実は最も重要なのは普遍的なデータを見る能力である。
GAの機能が変わろうが、普遍的なデータ分析の方法を理解していれば従来通りwebの分析を行うことができるし、GAのみならすcatalystもRTmetricsもVisionalistも全ての解析ツールを使いこなすことが出来るようになる。
重要なのは目的に応じて取得するデータを使い分け、かつ適切な方法でまとめあげることである。
定量的なデータと定性的なデータを使い分ける。
データには定量的なデータと定性的なデータが有り、目的に応じて使い分ける必要がある。
・定性データ
ユーザビリティテストやアンケートなどから定性的なデータを得た場合、定性的なデータは仮説立案に使うことが多い。なぜかというと定性データは問題点の証明を行うためにはサンプル数が少なすぎるが、仮説の当たり付けは極めて効率よく行うことが出来るためだ。一般的には定性データにより立案した仮説を定量データによって証明することが多い。
・定量データ
定量データは膨大なサンプルの集合体になることが多いので、多くのユーザーの行動の傾向を知ることが出来る。しかし明らかな異常値が発生していない場合はデータから問題点を見つけることは困難な場合が多い。定量データからの問題発見は後述するが網羅的に情報収集する必要がある。
帰納法と演繹法を使い分ける。
流れとしてはまずはテスターないし担当者がサイトを実際に使用してみて、問題点や改善点の可能性を幾つか当たり付けして(仮説立案)、それを過去の解析データや実際の改善後のデータから仮説検証を行う。これは演繹的なアプローチ方法である。
逆に大量のデータ群をグルーピングすることにより、データから問題点を見つけるアプローチ方法を帰納法という。
※例えば検索クエリのトレンドや、自社や競合のアクセス状態から全体的に市場がどのような状態になっているのか等、データを集合させることによって分析するアプローチが帰納法である。帰納法は網羅的にデータを収集する必要があるため、時間が掛かるケースが多いが、演繹的なアプローチで効果的な仮説が立案出来ない場合は積極的に採用する。
普遍的なデータ分析のスキルはを身につける。
普遍的なデータ分析のスキルを身に付ければ、前述した通り全ての解析ツールを使いこなせるようになるし(大半の解析ツールの考え方は同一なのでデータ分析のスキルがどのツールもあれば使いこなすことができる。)、webサイトの問題発見のみならず、様々な広告の投資対効果の分析やまた市場分析、経営分析など全てで答えを出すことが出来るようになる。重要なのはどこでも通用するデータ分析の考え方を身につけることである。
今回のポイント
・UIの操作方法や新機能の使い方を重要視するのではなく、普遍的なデータ分析のスキルを身につける。
・データには定性的・定量的なものがあり、それぞれの役割を理解する。
・演繹法と帰納法を使い分けて、仮説の発見と問題解決を行う。